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パンソリの旅芸人が行く。血の繋がらない二人の子供に芸を教え込みながら。
貧しく、厳しい生活を何年も、何年も。村人に蔑まされながら芸を磨き続ける。
時には楽しいこともある。道すがら、自分たちのことを即興でパンソリの調べに乗
せて踊り、歌い表現する。この映画の唯一の朗らかなシーンだ。
やがて見えなくなった姉は、両親を亡くし、光を失った境遇の中で、その
悲しさを、そして恨をパンソリの調べに乗せて歌いたいと思うようにな
る。ある日父親は尋ねる『眼を見えなくしたのはオレだったと知っていた
だろ。』と。うなずく姉。厳しい修行に明け暮れる二人。そして貧しさの
中で父親は亡くなってしまう。
貧しい薬の仲買人をしながら姉のことをずっと心配していた弟は姉を探し
出そうとする。何年も。何年も。
歌いながら、自然と涙が流れ出てくる。それを見て、弟も涙を流しながら
太鼓を明け方まで打ち続ける。翌日姉はその地を去っていく。幼い娘に手
をひかれて。